スポンサーリンク


2013.01.26

ある少女の話 大林宣彦監督「きみが、そこにいる」


誇りと責任。

このふたつのものに自覚があること。

― これが、大人であることの条件である、と思う。

誇り、とは、自分に対して、責任、とは、他者との関係に対して、の自覚である。

それが心の中に芽生えて来たとき、人は美しく、大人になる。

 

                             大林宣彦(映画監督)著「きみが、そこにいる」より

 

 


きみが、そこにいる
ぼくの映画人生

きみが、そこにいる 

 

 

大林宣彦監督は、尾道三部作(転校生時をかける少女さびしんぼう)などを代表作として、少女を撮ることが多い監督です。

著作「きみが、そこにいる」(1992年・PHP研究所)の中で、“賢い大食いの少女の話”として、ある女優(当時は、少女)のことを取り上げています。

 

 


 
さびしんぼう

転校生 DVD SPECIAL EDITION


 

 

映画製作現場は食事が多く、徹夜の時には7食から9食など珍しくなかったようです。
食事係は、決められた予算の中で、工夫をしながらそれを提供しています。
それは、大の男にとっては普通でも、少女には負担が大きかったはずですね。

なのに、毎食、少女は周りが驚くほどに笑顔でぺろりとたいらげ、食事係を喜ばせていたそうです。
周囲の大人たちはそのことに感動し、“この子のために”と、良い仕事をする。
それが、スクリーンの中の彼女を輝かせることになっていき、彼女はスターになっていった。

 

このエピソードの最後に、監督はこう書いています。
“スタジオの裏の暗闇で、苦しそうにピョンピョン飛んで、こっそりお腹をへらしていたその少女の姿を、ぼくは知っている。
小さい、ほんのこどもだが、ぼくには美しいひとりの女性に見えた。
誇りと責任が、彼女をこよなく美しく見せたのである。”

監督は、この中で女優の名前を一切出していません。
ただ、別のページで“植物少女”と記していた、「時をかける少女」(1983年)のときの原田知世さんに違いないですね。

 
CMでの、年齢不詳で、いつまでも妖精のような原田知世さん・・・。
今、当時の姿を想像できて、より素敵に思えています。

 

 

時をかける少女 デジタル・リマスター版


しあわせのパン [原田知世]
   




スポンサーリンク


アンチエイジング
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。