〜4000本安打に〜
4000のヒットを打つには、僕の数字でいくと、8000回以上は悔しい思いをしてきている。
それと常に自分なりに向き合ってきたことの事実はあるんで、誇れるとしたら、そこじゃないかなというふうに思いますね。
〜チームメイト、大観衆に祝福されて〜
特別な瞬間をまた作ってもらったな、という思いですね。
4000という区切りのいい数字ですけれども、結局、特別な瞬間というのは自分の記録が作るものではなくて、自分以外の周りの人たちが作ってくれるのだ、というふうに強く感じました。
〜5000本安打の可能性は?〜
今年、僕は40になりますけど、この先僕の精神状態や肉体の状態がどうなるかわからないですけど、それよりも、年齢に対する偏った見方が僕以外のところで無ければ、僕は可能性はゼロではないというふうに思っています。
〜今後の選手生活は?〜
結局、記憶に残っているのは、上手くいったことではなくて、上手くいかなかったこと・・・そのストレスを抱えた中で、瞬間的に喜びが訪れる。
プロの世界の醍醐味でもあるとも思うんですけども、失敗をいっぱい重ねていって、たまに上手くいって、という繰り返しだと思いますよね。
なかなかね、上手くいかないことと向き合うことはしんどいですけど、それを続けていくということだと思います。
イチロー選手(ニューヨーク・ヤンキース)
“ニュースウオッチ9”より
イチロー選手が、22日(日本時間)に、日米通算4000本安打の大記録を達成しました。
もう、凄い!としか言いようがないですね。
ストイックで常に努力を欠かさず、自分自身と戦い、自分にしか見えない高みを目指している姿を、尊敬を持って見続けてきました。
改めて、日本での最後のシーズン(2000年)の彼を思い出しています。
宮城球場(現・Kスタ)のロッテ戦、閑散とした球場で、守っていても、常に身体を動かしていました。
彼が守備につくたびに、外野席の金網に争うようにしてしがみつき、食い入るようにして彼の背中を眺めていた子供たちの目・・・。
彼たちは今どうしているのでしょう。
みんな大人になって、それぞれ違った生き方をしていて・・・
でも、同じ時間を共有したことで、今同じ想いで喜び、彼を祝福しているだろうと信じられるのが、何とも嬉しいですね。
彼の言葉は、一言一言、胸に残ります。
立場は見事に違っていても、違いすぎますが、つい自分に問いかけたりしてしまいます。
5000本への新たな一歩が始まりましたけど、彼にしたら、これまでの続きでしかないわけでしょうね。

新イチロー思考 [児玉光雄(心理評論家)]
