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2013.01.26

ある少女の話 大林宣彦監督「きみが、そこにいる」


誇りと責任。

このふたつのものに自覚があること。

― これが、大人であることの条件である、と思う。

誇り、とは、自分に対して、責任、とは、他者との関係に対して、の自覚である。

それが心の中に芽生えて来たとき、人は美しく、大人になる。

 

                             大林宣彦(映画監督)著「きみが、そこにいる」より

 

 


きみが、そこにいる
ぼくの映画人生

きみが、そこにいる 

 

 

大林宣彦監督は、尾道三部作(転校生時をかける少女さびしんぼう)などを代表作として、少女を撮ることが多い監督です。

著作「きみが、そこにいる」(1992年・PHP研究所)の中で、“賢い大食いの少女の話”として、ある女優(当時は、少女)のことを取り上げています。

 

 


 
さびしんぼう

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2012.11.10

「風天 渥美清のうた」から


 

お遍路が一列に行く虹の中

がばがばと音おそろしき鯉のぼり

ひばり突き刺さるように麦のなか

雲のゆく萩のこぼれて道祖神

赤とんぼじっとしたまま明日どうする

土筆これからどうするひとりぽつんと

なが雨や銀の帯ひく蝸牛

芋虫のポトリと落ちて庭しずか

秋の野犬ぽつんと日暮れて
冬の蚊もふと愛おしく長く病み

肌寒く母かえらぬろ路(路地)に立つ

 

                                        渥美清(俳号:風天)

                                          “森英介著「風天 渥美清のうた」より”

 

 

風天 渥美清のうた
風天 渥美清のうた

 

 

今頃ですが、古本で手に入れた「風天 渥美清のうた」(森英介著・大空出版)を読んでみました。

以前、渥美さんの俳句“お遍路が一列に行く虹の中”を取り上げてから、ずっと気になっていた本です。
当時の記事は、こちらでどうぞ。⇒ 俳句 「風天」  2009.2.7.



風天 渥美清のうた (文春文庫) 風天 渥美清のうた (文春文庫)
森 英介

知られざる渥美清 (広済堂文庫) ヘタな人生論より「寅さん」のひと言 (河出文庫) お兄ちゃん 人生に、寅さんを。 ~『男はつらいよ』名言集~ きょうも涙の日が落ちる―渥美清のフーテン人生論

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2012.04.28

今も凛として、高峰秀子さん




今日という日は二度と戻ってきません。一度きりです。

そう思って、毎日私は生きてきました。


                                         
高峰秀子(元女優・執筆家)


 


高峰秀子

 

たまたま図書館で見かけた「高峰秀子との仕事1 初めての原稿依頼」(新潮社)を惹き込まれるようにして読んだものです。
著者は、高峰さんの晩年に養女となった斎藤明美さんです。
記者として仕事で出会い、親交を深めていき、高峰さんの生き方考え方を深く知ることになって、関連の記事をたくさん書いてきています。

 

同じ著者の「高峰秀子の流儀」(新潮社)を更に詳しく読ませるような本でした。

改めて、高峰さんの聡明な凛とした姿勢が伺えて、こちらもちょっと(一時的でも)背筋が伸びるような感覚がありましたね。

 

いつも夫君の松山善三氏を一番に考える、そんな可愛らしい高峰さんの姿も伝わってきました。
その穏やかな松山氏についてもかなり書かれています。

 


高峰秀子の流儀


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2011.12.24

沢木耕太郎著「旅する力 深夜特急ノート」より



  

   いずれにしても、そのとき耳にした「わかっていることは、わからないということだけ」という言葉は、私がこのユーラシアの旅で学ぶことのできた最も大事な考え方のひとつとなったのだった。

 

(注)沢木さんは、タイのバンコクで、赴任して1年という日本人夫妻と知り合いになります。「 」は、そのご主人が、タイ人の時間の観念、食事の習慣、金銭感覚、政治経済上の問題などにより、経験したり見聞きした悲喜劇のエピソードを語り終えた後に、溜息混じりに言った言葉です。

 

                                                                               第三章“旅を生きる”より

 

 

   バスの窓だけではない。私たちは、旅の途中で、さまざまな窓からさまざまな風景を眼にする。

(略)

しかし、旅を続けていると、ぼんやり眼をやった風景の中に、不意に私たちの内部の風景が見えてくることがある。そのとき、それが自身を眺める「旅の窓」になっているのだ。ひとり旅では、常にその「旅の窓」と向かい合うことになる。

(略)

「おれがいおうとしたのはそれだよ、坊や。窓の外を見たり、なにかほかのものを見るとき、自分がなにを見てるかわかるかい?自分自身を見てるんだ。ものごとが、美しいとか、ロマンチックだとか、印象的とかに見えるのは、自分自身の中に、美しさや、ロマンスや、感激があるときにかぎるのだ。目で見てるのは、じつは自分の頭の中を見ているのだ」

                                               フレドリック・ブラウン『シカゴ・ブルース』(青田勝訳)

 

                                                                                第三章“旅を生きる”より

 

 

 

シカゴ・ブルース (創元推理文庫 146-15)
シカゴ・ブルース (創元推理文庫 146-15)

 

 

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2010.07.30

99歳の詩人・柴田トヨさん、心に貯金 「おはよう日本」

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私ね 人から

やさしさを貰ったら

心に貯金をしておくの

                                             柴田トヨ著「くじけないで」“貯金”より

 

 

 

思いきり

蛇口をひねって

一気に涙を

流してしまうの

 

さあ 新しいカップで

コーヒーのみましょう

                                                                     同   “自分に”より

 

 

 

九十八歳でも

恋はするのよ

夢だってみるの

雲にだって乗りたいわ

                                                                       同   “秘密”より

 

 

 

もう明日だって分からない、99歳になってしまえば・・・

だから、しっかりして、一日一日を楽しく暮らしていきたいと思います。

 

                                                                     柴田トヨ(詩人)

 

 

 

くじけないで

 

 

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